道路のカーブには、クロソイド曲線が用いられることが多いらしい。クロソイド曲線とは、直線から徐々にカーブ(曲率)がきつくなっていく曲線。じゃあ、クロソイドの道路に並行に走る道路はクロソイドなのか?ということを考える(ついでに久々にMathematicaとTeXを使ってみた)。
【クロソイド曲線を理解する】
クロソイド曲線を式で表すと、
ここで、
:曲率半径(カーブの一部を描くような円の半径)
:スタート位置からの曲線の長さ
つまり、に反比例して曲率半径が小さくなる(カーブが急になる)
の関係があるような曲線である。
では、この曲線をで表わしてみる。話を簡単にするために、の場合を考えてみる(無次元化)。
Wikipediaの「曲率」にもあるように、曲線長による2階微分ベクトルの大きさが曲率(曲率半径の逆数)なので、これをそのまま式で表すと、
結局この微分方程式の解は、
となる。絵にすると次のようになる。
【クロソイド曲線に並行な曲線を作る】
ここでいう「並行」とは、「同じ幅を保って」という意味。クロソイド曲線の法線方向に同じ距離だけ離れている曲線。
クロソイド曲線での法線ベクトルの各成分は、Lで2回微分することで得られる。
・・・説明が面倒になってきたので、結果を示す。
幅をとしたとき、クロソイド曲線に並行な曲線は、
となる。で絵にすると、
ついでにクロソイド曲線と重ねると、
【結局・・・】
見た目にもクロソイド曲線に並行な曲線はクロソイド曲線になってないです。
【ちなみに】
道路をイメージしているので、「平行」ではなく「並行」としています。
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